29歳無職(アルバイト以外の職務経験なし)だった私が、何とか正社員として就職ができ、その後2度の転職を経て、40代になった今でも40代の平均以上の年収を頂けているのはひとえに英語のおかげだと思っています。もちろん英語だけがすべてではないですが、英語が「突破口」となり、どん底の人生を切り開いていくきっかけになったことは間違いありません。私の少しばかりの経験と知識が、ご自身の将来や就職先に悩まれている学生さんや、転職や年収Upを考えている社会人の方々の一助となれば幸いです。
29歳無職から就職の経緯
大学3年の頃よりある国家資格の取得に向けて勉強をはじめましたが、在学中に合格ができず、その後も就職せずに勉強を続けたものの、結局合格には至らず、29歳のときに就職する道を選びました。英語については、将来的にグローバルに働きたいという思いから、資格試験と並行して勉強していましたが、就職できた当時のレベルはちょっとした「読み書き」と「会話」ができる程度で、TOEICも600点台の後半くらいでした。当然のことながら、29歳でアルバイト以外の職務経験なしというのはかなり厳しい状況で、一般的に名のある企業はそもそも入り口(書類審査)の段階でアウト。唯一の武器(アピールポイント)となるのは上述のなけなしの英語スキルくらいでしたが、幸いにもこれが「突破口」となり、ハローワークを通じてある中小企業(医療機器メーカー)から採用を頂くことができました。
英語の勉強をはじめた当時の英語能力
私が英語の勉強を本格的にはじめたのは25歳くらいでした。英語は高校受験のときに一所懸命やったのが最後で、その後は大学受験もしておらず(大学付属の高校だったため)、大学在学中もほぼ勉強していないので、25歳当時の私の英語レベルは、高校受験時よりも落ちており、まさに中学レベルでした。ですので、改めて基本からやり直しました。以下、中学レベルからちょっとした「読み書き」と「会話」ができる程度になった勉強の過程を紹介させて頂きます。
勉強の過程
まず前提として、英語を「使う」ということは、言語すべてに共通するものですが、4つのステップに分けられます。
①「読む」②「聴く」③「話す」④「書く」
したがって、勉強も、この4つの力のいずれかを向上させるために行うものとなります。私の勉強過程をざっくりまとめると下記のとおりです。
・まずは、「文法」を学び直す
・次に、文法の学び直しと並行して、「単語力」を増やす
・文法と単語力が「ある程度」ついてきた段階で、「TOEIC」の勉強をはじめ、受験する
・オンライン英会話をやる
細かいことを言えば、道中で多少迷子になったり、(今思えば)余計な寄り道もありましたが、私が就職する前に行っていた勉強は、概ね以上に集約されます。
これらの過程を通じて、①「読む」②「聴く」③「話す」ことは「ある程度」(=仕事を行う上での最低限のレベル)できるようになっていました。
もちろん、これは英語を使った仕事上のコミュニケーションが「なんとかなる」という最低限のもので、就職前にはほとんど実践できていなかった④「書く」ということも含め、その後の日々の仕事を通じて徐々に使い物になっていったという感じです。
「文法」
25歳の私は、英語の文法をすっかり忘れておりましたので、改めて文法を学び直せる参考書から勉強し直しました。本屋にいっていろいろと物色しましたが、最終的に私が使った参考書は以下の2つです。
SAPIX式 英文法123+
個人的には各文法の説明が簡潔にまとまっていて読みやすかったです。ただ、高校受験対策に特化している参考書でもありますので、合わない方もいらっしゃるとは思います。
「表現のための実践ロイヤル英文法」
「文法」がすべて網羅されており、かつ、見やすい形式となっているので、数ある参考書の中でもベストの部類に入ると思います。
ご留意いただきたい点としましては、「文法」の勉強は、あくまでも英語の理解や学習を促進する「手段」であって「目的」ではありません。ですので、参考書を細部にわたって読み込む必要はなく、時制(過去形・未来形・現在完了形など)や不定詞、関係詞や仮定法などの基本的なものを中心に、何なら自分が分からないところだけを「ふむふむ、こういうことなのね」とざっくり理解できる程度になれば十分だと思います。
また、各文法の説明には、必ず例文が伴いますので、それらの例文間にどんな「違い」があって、その「違い」はどういう「ルール」に基づくのか、その「ルール」さえ理解できればOKです。参考書なので、どうしても細かくて難しい、文法ならではの専門用語による解説がありますが、そのあたりは読み飛ばして頂いて全然大丈夫です。
なお、英語学習において文法なんて勉強する必要はないという考え方もあり、そういった観点からの書籍もありますが、個人的には勉強した方が良いと思います。というか、勉強して良かったと(今でも)思っています。
「言語」は、我々人間がコミュニケーションを行うための「道具」であり、「文法」はその「道具」を使いこなすための「ルール」(もしくは「説明書」)と言うことができると思います。
ネイティブスピーカーは「ルール」など知らないまま/意識せずとも「道具」を使いこなすことが可能ですが、我々はネイティブではないから勉強をするのであって、やはり「ルール」は知っておいた方が良いですよね。
それに、専門的な通訳や翻訳家になるなら別ですが、ちょっとした「読み書き」と「会話」ができる程度になるために必要な文法は大した内容・分量ではありません。
「単語」
DUO 3.0
易しめの単語から難しい単語まで幅広く網羅されており、自身のレベルに合わせて段階を追って勉強できるようになっています。形式も見やすいです。各単語の説明はもとより、例文も個人的にはとても勉強になり、例文自体を何度も繰り返して読み直したり口に出したりすることで、英語の基礎体力が上がっていくのを実感できました。
大学受験においても非常に定評のある単語集で、アマゾンのカスタマーレビューでも高い評価を得ております。レベルや目的に応じた色んな活用方法もレビューにあるので、ぜひ参考にしていただければと思います。
なお、「単語力」を強化するのも、「文法」の理解と同様、あくまでも「手段」であるため、受験生のように隅から隅まで覚えたりする必要はないと思います。中には、単語を単語自体で覚えるのはあまり得意ではなく、問題を解く際などに分からない単語を調べたりすることで初めて記憶に定着するといった方もいらっしゃると思います。私自身もどちらかと言えばそっち派です。ですので、目的によるところはあると思いますが、まずはこの単語集の7-8割程度を覚える、もしくは繰り返し目を通すというくらいの目標感でよいかと思います。
また、各単語はもとより、各単語に付随する例文も実際に口に出してみると良いと思います。そして、できればそれを何度も繰り返し、暗記して覚えてしまうくらいが理想です。あまりここでは深掘りはしませんが、例文を暗記してしまうことは「聴く」ことや「話す」ことにもつながります。
英語を「聴く」経験が少ない方は、DUO3.0のCDがありますので、これを聴きながら単語や例文を覚えたり、口に出すことも良いと思います。
TOEIC
「文法」の理解と「単語力」が「ある程度」※ついてきた段階で、TOEICを受験しました。英語を使う職種の採用条件にTOEIC600点~700点以上とか要求されることが多いというのが一番の理由ですが、勉強(インプット)したことの実践(アウトプット)の場としてもTOEICはとても適していると思います。
※「ある程度」の明確な定義づけはむずかしいのですが、時制(過去形・未来形・現在完了形など)や不定詞、関係詞や仮定法などの基本的な「文法」が分かり、かつ、先述のDUO3.0の7割程度の「単語」をマスターしたレベルと思っていただければよろしいかと思います。
というのも、TOEICは試験の内容がリーディング(①「読む」)とヒアリング(②「聴く」)だけ※ですので、テストの出題形式への慣れは必要ですが、「文法」と「単語力」が「ある程度」ついてくれば、試験問題を解くことができるようになるからです。
問題の内容自体も、身近な日常生活に関するものや基本的なビジネスに関するものが中心なので、取っ付きやすいです。そして、何よりもTOEICの問題文や例文そのものが素材としてとても勉強になります。
※現在は、TOEIC® Speaking & Writing Testsという、スピーキング(③「話す」)とライティング(④「書く」)を試すテストも新設されています
TOEICの受験
https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/guide01.html
月いちで、大学などの会場で実施されます。
受験料7,810円(税込)
TOEICの問題集
私はこのシリーズを使って勉強をしていました。
ただ、10年以上も前なので、現在は絶版となっているようです。TOEICの問題集は本屋に行けばたくさんありますので、自分に合うものを見つけていただければと思います。
TOEIC試験によく似ていて質が高く、問題量も豊富。音声DL、分かりやすい解説動画も付いていて、最近の問題集の中ではとても評判が良いようです。
少し話がそれますが、そもそもTOEICは、創設者が日本人であり、英語の習得を目指す日本人向けに作られたものですので、世界的には全然有名ではないというか使われておらず、TOEICの点数が通用するのは日本と韓国くらいです。
他方、アメリカやヨーロッパなどの高校/大学/大学院などに留学する際には、TOEICではなくTOEFLやIELTSというテストの受験が要求されます。TOEFLやIELTSはまさに欧米の団体が作成・運用しているもので、英語での授業について来れるかどうかを測る目的で作られているので、問題の内容は文学・歴史や、物理・化学といった学問的な内容で、しかもTOEFLにおいてはスピーキング(③「話す」)とライティング(④「書く」)まで試されます。正直TOEICより遥かに難しいです。
「話す」
TOEICで600点台後半や700点台をとると、日本では「そこそこ英語ができる」ということを言える/言っても良い立場にはなると思いますが、先述のとおり、TOEICは出題がリーディング(①「読む」)とヒアリング(②「聴く」)だけで、TOEFLのようにスピーキング(③「話す」)とライティング(④「書く」)までは出題されません。よって、いかにTOEICの点数が高くても、必ずしも実際に英語が「話せる」「書ける」ことにはつながりません。実際、900点台とか高得点を取得されていながら、実はあまり英語が「話せない」「書けない」という方も中にはいらっしゃると聞いています。
正直なところ、TOEICはリーディング(①「読む」)とヒアリング(②「聴く」)をがっつりと鍛え、あとは要領よく問題を解ける能力があれば、900点台はとれてしまう試験です(私自身はあまり要領が良いタイプではないこともあり、845点が最高得点です)。
前置きが長くなりましたが、ということで、実際に仕事で使うことを目指す以上は③「話す」こともできないといけません。英語を話す外国人や、英語の上手い日本人の友人・知り合いと英会話ができればベストと思いますが、そういう環境ではなかった私はオンライン英会話で③「話す」ことを実践しました。
レアジョブ
会話/レッスンをしてくれる講師の多くはフィリピンの大学生で、プロフィールや写真を拝見した上で自由に選ばせてもらえたので、気兼ねなく会話をすることができました。私は1か月くらいで退会してしまいましたが、③「話す」内容はともかく、「話す」ことに「慣れる」という目的は達成することができました。
最後に
以上、長くなってしまいましたが、このようにして私は中学レベルからちょっとした「読み書き」と「会話」ができる程度まで英語力を向上させ、29歳無職(アルバイト以外の職務経験なし)という人生のどん底の状況から何とかして就職にこぎつけることができました。そして、その後2度の転職を経ましたが、40代になった今でも有難いことに40代の平均以上の年収を頂けております。 英語ができることがアドバンテージになるのは日本くらいかもしれませんが、幸か不幸かそんな日本にいる以上は、英語を身につければ就職・転職や年収Upにつながる可能性は間違いなく広がると思います。私の経験が、少しでも就職に悩まれている学生の方や、現在の職場で悩まれている社会人の方の一助になれば幸いです。
